対向スピーカの振動打消しデータ

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 対向スピーカによりユニットの振動(反作用)打消し効果は定性的にははっきりしていますが、この前作ったPARCでの前後でディレイを入れた場合などではどうなるかなど、具体的な検証をするため対向結合時のフレームでの振動データを取ってみました。

 使用したサンプルスピーカとセンサーは下記で左の図が結果です(efuさんのソフトでスィープで測定)。
 使用ユニット N77G98-6 (東京コーン紙製作所製)
 加速度センサー KXSC7-2050(帯域4kHz以下)ユニット磁気回路に直貼り
         
 左図は上から同相駆動、逆相駆動、逆相で0.5msecのディレイ有りのデータです。

 逆相は上の同相データと比較しても確かに暗騒音レベルまで落ち、顕著な20dB以上の振動打消し効果が見られます。またユニット間には2cmのウッドコアを挟んでいますが、中域まで上手く打ち消しが行われているのが分かります。

 しかし、約1.2kHZ以上の分割振動(と思われる)領域ではまったく別の様相になって、急にレベルが上がります。逆相対向でも打ち消し効果はまったくなく、むしろこの領域では逆相接続の方が振動は大きくなっているくらいです。

 この分割振動領域でユニットの振動の絶対値が急激に増える点や、逆相対向の方が悪くなる点などの原因はまだよく分かりませんが、振動モードがコーンの振幅方向とズレてくるために、うまく打ち消しが行われていずにむしろ強め合っているとも考えられます。

 最後にディレイによる低域の影響は余り無いかと思いましたが、やはり低域でも打消しが完全に行われていないので、ディレイ無しの時とはだいぶ様相が違うことが分かりました。まあそれでも150Hzあたりでも15dB程度の打ち消しは見込めるのでそれなりに振動抑制効果は有ると考えられます。ディレイにより位相が回る中域(1kHzで同相)にかけてはやはり効果は減ってほとんど無くなるのが分かります。

 分割振動領域では様相は逆相と同相の中間的な感じですね。

 今回の測定で対向による振動打消し効果が定量的に確認でき、ディレイでもそれなりの効果は見込めることが分かりました。ただし、分割振動領域の中高域ではどうも対向は余り期待出来そうにありません。



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