ポーラディスプレイ

スピーカ測定のOmniMICの機能でポーラパターンの表示があります。そこで普通のドームツィータの2Wayと対向3Wayのデータをとって比較してみました。
対向型は基本バイポーラ特性なので、全体の指向特性がどうなっているのか以前から興味があり、今まで使ったことがなかったOmniMICのポーラディスプレイ機能を使い表示を試してみたものです。
ホーラディスプレイとは周波数と指向特性の関係を3次元的にグラフ表示したものでOmniでは平面型と円筒型ができます。円筒型の方が解りやすいので今回はこちらのデータを表示しています。
ポーラディスプレイは直接測定、表示できるものではなく、一旦取ったデータを後処理したものですので、データさえとっておけば後からどちらの表示も可能です。
左の図が一般的なドームツィータとコーンウーファの2Wayで右側は全ユニット対向の3Wayです。グラフの見方は縦軸が周波数を表し、下が低域上が高域になります。円筒の太さがレベルを表し同時に色でもレベルがわかります。
この図では指向性は右30度ぐらいが正面を向き、それぞれ左右の特性が円筒状に表示されます。
実際には片側0-90度で15度おきの測定から表示していますが、本来はもう少し細かくとった方が良いようです。また左右はデータをミラーリングしていますので同じ形になっています。(もちろん個別に360度とることもできます)
こうみるとやはり2Wayは軸上はともかくクロスオーバー付近と高域では指向性の影響でレベルが下がって(円筒が細くなっているのが)よくわかります。
その分対向スピーカは高域でもむしろ左右のレベルが上がっている様子が見えます。この辺がアンビエントに効いてくるのだろうと思います。
測定方法は
1.周波数特性表示の画面で右クリックすると「configure auto-incremente」というメニューが出ます
2.測定角度間隔、スタート角度、データ保存場所を指定します
3.通常の測定で平均値avgFRDデータをとり保存します。
4.測定角度間隔ごとスピーカを移動し測定を繰り返します。この時保存ファイル名が自動的に更新されます
5.終了角度までとったらAddCurveメニューから保存した角度ごとの平均値ファイルをすべてAddします
6.グラフが表示されたら右上の「Polar Plot of Added Curves」のアイコンをクリックします
7.後はPolarTypeを選んだり、周波数レンジ、形状を整えます。円筒タイプは回転もできます
測定はちょっと面倒ですが、なかなか面白データ表示が見られますね。
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