DSDのダイナミックレンジと情報量

ちょっと話が難しくなりますが、DSDフォーマットにどの位の情報が入って送れるのかを考えてみました。以前考えていたレベルではDSD64(2.8MHz)だと高域では16bitがやっとで、PCMフォーマットのハイサンプリングに対してDSDは余り優位性ははないのかと思っていました。
構造の考察からではそのくらいかと思っていましたが、実力は実際にデータをテストしてみたらというアドバイスがあり、なるほど測定方法を考えてみると変換を経由すればDSDの実力データが取れそうです。
その方法はまずはWaveGeneで10kHz正弦波の微小PCMデータを用意します。これを一旦DSD64にAudioGateでDSD変換します。今度はそれを再度PCMに戻してそのPCMデータのスペクトラムをWaveSpectraで測定してみました。(データフォーマットは96kHzfs32bitフロート)
こうすればDSDフォーマットを経由しますのでDSDに入る分しか最後のPCMには送れないことになります。DSDの伝送能力の限界はその間の劣化を見ればよいことになります。
今回もインターフェースはFireWire400を使用しましたが、アナログ系の影響を除くためデジタルでのループバックで変換のみの結果を見られるように考えました。
結果は途中リニアリティも見ていますがどちらも-140dBくらいまではほぼ直線性を保っていて、24bit最小ビットのLSBのみとなる-143dB振幅でも図のようにきちんとそれらしい結果のデータが残っています。(上がPCMデータで、下がDSD変換後PCMに戻したデータ。ゲインの約6dB差は今回の計測時の問題で常にある)
これでDSD64でもPCM24bit相当の実力(ダイナミックレンジと分解能)が入ると考えられます。
一波長のデータ構造からは難しそうですが、まあ連続正弦波ですから時間的に広がっているのかもしれません。果たしてどの様にしてDSDにこれだけの情報量が入っているのか興味がわきますね。
この記事へのコメント
10kHz0dBは上手く再生できない、ということは無いでしょうか?
私の間違えた理解でいい加減なコメントを書き込んですみませんでした。
.....ビットレートと情報量の関係がわからんくなりました。