ディスクリートDACの復活(その2)

その後両者のディスクリートDACを少し聞き比べてみましたが、やはりDAMに比べてU氏のは少し高域が荒く、広がりもありません。
この辺昔作ったDACはまだノイズ関連についてあまり対策が取られていなかったので、HDMIケーブルにフェライトを入れるだけでも改善するところから、ノイズが影響をしているのではないかと思われました。
そこでとりあえずいつもの電源フィルターを入れてみることにします。デジタル系とアナログ系レギュレータは別になっているのでその大元に、それぞれフィルターを入れてみます。入れる場所も悩むところですが、今回は大小コンデンサも色々入っているので、整流後の大容量と小容量との間を切って入れます。こうすれば基板にもデカップリングコンデンサは付いていますが、なるべく電源側のコンデンサも基板側のコンデンサとして有効に使えます。
対策はこれだけですが、電源を元から改造するまでもなく音質は大分改善されてきました。やはりノイズ系は効きますね。DAMと同様に、かなり音色も広がりも近くなってきて高域のサ行のきつさもなくなり、むしろDAMの方が高域が伸びて聞こえるくらいです。まあ1/10ぐらいの値段を考えればかなり検討しています。
若干輪郭が甘いところがあって、電源トランスがEIコアだとか、HDMIがアイソレートされていないあたりが対策として取れるところが残っていますが、本来のマルチビットらしい切れが良く、S/N感の高いすっきりとした音になってたようです。
実はこのセット、基板や選別済みの部品がまだ一式残っていて、そのままになっています。これを聞いて再開しようかとちょっと悩んでいます。