バイアス分離出力段

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 前回このアンプの新回路を定電流バイアスと名づけてしまったが、どうもその辺はこちらの勘違いで常時一定のバイアス電流が流れ続けている回路ではないことが解った。とんだ早とちりである。

 色々考えながら動作を確認したがやはり基本的にはAB級といってよいだろう。ただし特徴としてあげれば通常のSEPPのように上下のコンプリトランジスタにバイアス電流が貫通して流れるのではなく、それぞれの定電流源に分離して流れ込むことが異なる。

 写真はSP端子を基準にエミッタに接続されたそれぞれの出力抵抗のエミッタ側電圧を見たオシロの画面で10mV/DIV、8Ω負荷の時の状態、バイアス電流は約100mAの時の様子である。画面には出ないがON側トランジスタは勿論0V出力でもバイアス電流が流れているはずで、入力がプラスに振れるとそれに出力分が加算され、スピーカに流れる分のみがこの波形になって現れる。
 そして写真では重なっているがこの時OFF側からもSP出力に電流が流れていることが解る。これが電流源からの供給分で最大値はバイアス電流の100mAでソフトクリップしているいることからもそれとわかる。当然この時OFF側のトランジスタはほぼカットオフになる。
 OFF側のトランジスタからの出力電流がバイアス電流になるまでが両方のトランジスタがONするA級動作領域になり、それ以降がB級に移行するので全体でAB級動作となる。

 一見B級移行時に歪みそうであるが(確かに若干歪みは増えるが)コレクタ電流が大電流領域に入ってしまえばほぼリニアとみなせるのでそれほどでもない。(実機でも0.1~0.2%程度)

 よく考えてみるとこの回路の特徴はPchとNchが完全に別々に動作し、出力でのみ合成されるというバランスドシングルのような感じにも見える。またゼロ信号時のバイアス電流を固定化しているので安定度の面からエミッタ抵抗を最小化できるので出力段トランジスタのgmが稼げ低歪みになる利点もある。まあNFをかけてしまえば見かけ上の歪みは極小化でき通常は問題ないようであるがアンプの音の謎はまだまだ未解明の部分があるように思う。

 今後は出力段とは別にSATRI回路の簡易V5.1と電圧増幅段のDCサーボ有無の実験もしてみる予定。

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